もくじ
MINISFORUM搭載Windows 11 Proを使って簡易NASを構築する方法
この記事では、MINISFORUMにプリインストールされているWindows 11 Proを活用し、自宅やオフィスで手軽にNAS(Network Attached Storage)を構築する手順を徹底的に解説します。
目次
- NASとは何か
- MINISFORUMの特徴とスペック
- 準備するもの
- Windows 11 Proのネットワーク設定
- 共有フォルダの作成とアクセス権設定
- クライアントPCからの接続方法
- パフォーマンスチューニングのポイント
- トラブルシューティング
- まとめ
- 参考リンク
1. NASとは何か
NAS(Network Attached Storage)は、ネットワーク経由でアクセス可能な専用ストレージを指し、ファイル共有やバックアップ、メディアサーバーなど多彩な用途に使われます。一般的な外付けHDDとの違いは、LAN経由で常時接続され、複数ユーザーが同時にアクセスできる点です。
2. MINISFORUMの特徴とスペック
MINISFORUMは小型筐体ながら高性能CPUや拡張性を備え、Windows 11 Proがプリインストールされたモデルも多数あります[2]。ストレージ増設用のM.2 2280 SSDスロットや2.5インチSATAスロットを活用すれば、NAS用ストレージを手軽に増設可能です[5]。
モデル | CPU | RAM | ストレージ | LANポート |
---|---|---|---|---|
UM773 Lite | AMD 7735HS | DDR5 最大64GB | M.2 PCIe ×2, SATA ×1 | 2.5GbE ×2 |
UH125 Pro | Intel 125H | DDR5 最大48GB | M.2 PCIe ×1, SATA ×1 | 2.5GbE ×1 |
3. 準備するもの
- MINISFORUM本体 (Windows 11 Pro搭載) [2]
- 増設用SSD/HDD (M.2または2.5インチSATA)
- LANケーブル
- ネットワークスイッチまたはルーター
- クライアントPC (Windows/macOS/Linux等)
4. Windows 11 Proのネットワーク設定
4.1 ネットワークプロファイルをプライベートに変更
まず「設定」→「ネットワークとインターネット」→該当ネットワークの「プロパティ」で「プライベート」を選択し、ネットワーク探索を有効にします[4]。
4.2 共有の詳細設定
「コントロールパネル」→「ネットワークと共有センター」→「共有の詳細設定の変更」を開き、プライベートと全ネットワーク両方で「ネットワーク探索」と「ファイルとプリンターの共有」を有効にします。必要に応じてパスワード保護の有効/無効を設定します[4]。
5. 共有フォルダの作成とアクセス権設定
共有するフォルダを作成後、フォルダを右クリック→「その他のオプションを表示」→「アクセスを許可する」→「特定のユーザー…」でEveryoneまたは指定ユーザーを追加し、読み取り/読み取り・書き込み権限を設定します[2][4]。
最後に「共有」ボタンを押し、表示されるネットワークパス(\\MINISFORUM-PC\shareなど)を控えます。
6. クライアントPCからの接続方法
Windowsの場合、エクスプローラー→「ネットワーク」を開き、MINISFORUMのPC名をクリックし、先ほどのネットワークパスにアクセスします。ネットワークドライブとしてドライブレター割り当ても可能です[2]。
macOSやLinuxでもSMBクライアント機能を使い、\\IPアドレス\共有名でマウントできます。
7. パフォーマンスチューニングのポイント
- SMBバージョンを最新(3.x)にする
- ジャーナリング無効化やキャッシュ設定で書き込み速度向上
- 2.5GbE以上のネットワーク環境を整備
- SSDのTRIM有効化
8. トラブルシューティング
アクセスできない場合
ファイアウォールでファイル共有ポート(445/TCP)が許可されているか確認[4]。
速度が遅い場合
ネットワークケーブルがCat5e以上か、スイッチのリンク速度を確認してください。
9. まとめ
MINISFORUMにプリインストールされたWindows 11 Proは、手軽に簡易NAS化できるプラットフォームとして優秀です。専用NASと比べ費用を抑えつつ柔軟に拡張できる点が魅力ですので、ぜひ試してみてください。
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