もくじ
Windows 10サポート終了時代のLinux移行ガイド
Windows 11非対応PC時代の現実と「End of 10」キャンペーン
2025年10月14日、Windows 10のサポートが終了します。これにより、全世界で2億4千万台以上のPCが「サポート切れ」となり、多くのユーザーが「まだ使えるのに買い替え」を迫られる状況です。MicrosoftはWindows 11や最新PCへの買い替えを推奨していますが、厳しいハードウェア要件(TPM 2.0や新世代CPUなど)を満たせないPCが多数存在します。このような背景から、「End of 10」キャンペーンが立ち上がり、Linuxへの移行支援が本格化しています。
Linux移行ユーザーの現状と広がり
2025年現在、Linuxデスクトップのシェアは4.27%(Statcounter調べ)、DAPのデータでは全デスクトップOSの約9%に達しています。AndroidやChromebookを含めると、Linux系OSの利用者は25%超と、macOSやWindows 11/10を上回る勢いです。また、クラウドサービスやWebアプリの普及、ゲーム対応の進化もLinux移行を後押ししています。
とはいえ、個人ユーザーの間で「爆発的な普及」とまではいかず、2025年1月時点で1.88%(別統計)という数字もあり、法人利用に比べて一般家庭での普及はまだ道半ばです。しかし、Windows 10サポート終了を契機に「Linux移行ブーム」が確実に加速しているのは間違いありません。
Windows 11ライクなLinuxディストリビューション
ディストリビューション | 特徴・ポイント |
---|---|
Wubuntu | Windows 10/11そっくりのUI。Plasma(11風)とCinnamon(10風)を選択可能。Wine統合でWindowsアプリも動作。 |
deepin Linux | 最新RC版はWindows 11に非常によく似た外観。AI機能搭載。細かなカスタマイズも可能。 |
AnduinOS | GNOME 48を採用し、Windows 11風の見た目。Ubuntu 25.04ベースで安定。 |
Linux Mint (Cinnamon) | Windowsライクな操作感。低スペックPCでも軽快。初心者に最適。 |
Ubuntu+GNOME拡張 | ArcMenuやDash to Panelを使えばWindows 10/11風にカスタマイズ可能。 |
Linuxのインストール手順(初心者向け)
1. ディストリビューション選び
- 初心者なら「Linux Mint Cinnamon」や「Ubuntu」が無難。
- WindowsライクなUI重視なら「Wubuntu」や「deepin」も検討。
2. ISOイメージのダウンロード
- 公式サイトからISOファイルを入手。
3. インストールメディア作成
- USBメモリ(推奨8GB以上)やDVD-RにISOを書き込む(Rufus等のツール利用)。
4. PCの起動順序変更
- PCを再起動し、BIOS/UEFI設定画面でUSB/DVDから起動するように設定。
5. インストール実行
- 画面の指示に従い、言語・キーボード・インストール先ディスクなどを選択。
- デュアルブート(Windowsと共存)も可能だが、完全移行ならディスクを全てLinux用に。
6. 初回セットアップ
- ユーザー名、パスワード設定。
- 必要なアプリ(ブラウザ、オフィス、Zoom等)を「ソフトウェアセンター」や「パッケージマネージャ」でインストール。
基本的な使い方とWindowsとの違い
Windows風ディストリビューションなら、スタートメニューやタスクバーもほぼ同じ感覚で使える。
ファイル操作、アプリ起動、ウィンドウ管理も直感的。
基本はGUI操作で十分だが、コマンド操作も覚えると便利。
例:
ls
(ファイル一覧表示)、cd
(フォルダ移動)、cp
(コピー)、mv
(移動/リネーム)、rm
(削除)など。「ソフトウェアセンター」から検索・インストールが可能。
必要に応じて「Wine」や「Proton」でWindowsアプリやゲームも利用可。
主要ディストリビューションは日本語対応済み。インストール時に「日本語」を選択すればOK。
Linux移行のメリット・デメリット
メリット
- 無料で使える(Windows 11や新PC購入不要)。
- 古いPCでも軽快に動作し、電子廃棄物削減に貢献。
- セキュリティやプライバシー面で優れる。
- カスタマイズ自由度が高い。
デメリット
- 一部のWindows専用ソフトは動作しない場合あり(Webアプリや代替ソフトでカバー可)。
- 周辺機器(プリンタ等)は事前に対応状況を要確認。
- 初期設定やトラブル時の自己解決力が多少求められる。
「End of 10」キャンペーンの支援内容
- 公式サイトでインストールガイドやQ&Aを公開。
- 世界70カ所以上のサポート拠点やユーザーグループを紹介。日本国内の拠点も今後拡充見込み。
- リペアカフェやインストールイベント、PCショップでの対面サポートも推進。
まとめ:今こそ「Linux移行」でPCを延命しよう
Windows 10サポート終了はピンチでありチャンスです。まだまだ使えるPCを無駄にせず、コスト・環境・プライバシーの観点からも「Linux移行」は現実的な選択肢となっています。Windows 11ライクなLinuxなら、違和感なく移行でき、日常作業も問題ありません。インストールや使い方で困ったら「End of 10」キャンペーンや各種コミュニティのサポートも活用しましょう。
あなたのPC、まだまだ現役です。Linuxで新しいパソコンライフを始めてみませんか?
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