Microsoft Office旧バージョンのリスクとMicrosoft 365 Familyへの移行メリット徹底解説

Microsoft Office旧バージョンを使い続けるリスクと、 Microsoft 365 Familyへの移行メリットを徹底解説

数多くの企業や個人が長年利用してきたMicrosoft Office。Word、Excel、PowerPointといった定番アプリケーションは、ビジネスからプライベートまで幅広い場面で欠かせない存在です。しかし、その一方でOfficeの旧バージョンには知られざる「穴」が潜んでいます。本記事では、Office 2013/2016/2019などサポート終了を迎えた旧バージョンを使い続けることによるセキュリティ問題と脅威を詳細に解説するとともに、最新のサブスクリプションサービス「Microsoft 365 Family(以下 M365 Family)」のメリットを多角的に掘り下げます。

第1章 Office旧バージョンのサポート終了による主要リスク

1.1 セキュリティ更新プログラムの停止

Officeのメインサポート、延長サポートいずれも終了すると、Microsoftから新たなセキュリティ更新プログラムが提供されなくなります。最新の脆弱性情報を基に開発される修正パッチが適用されないことで、以下のようなリスクが飛躍的に高まります。

  • 未知のゼロデイ攻撃:公開されたばかりの脆弱性を悪用するゼロデイ攻撃は、パッチ適用前の旧バージョンにとって致命的です。
  • サプライチェーン攻撃:悪意あるコードが正規のアップデート経路に混入される手口も報告されており、サポート切れの環境では防御策がありません。
  • マクロウイルスの亜種増加:WordやExcelのマクロ機能を悪用した攻撃が進化し、従来のウイルス対策ソフトでは検知困難な亜種が次々と登場しています。

1.2 ソフトウェア脆弱性を突く代表的な攻撃手法

旧バージョンのOfficeに狙いを定めた攻撃は年々巧妙化しています。主な攻撃手法をご紹介します。

  • マクロ型マルウェア:メール添付のドキュメントに悪意あるマクロを埋め込み、ユーザーが「有効化」すると内部でマルウェアが実行される手法。
  • ランサムウェア:SharePointやOneDriveと連携していないオフライン環境では、データ暗号化後に身代金要求を行うランサムウェアの標的となりやすいです。
  • OLEオブジェクト攻撃:Officeの文書に埋め込まれるOLEオブジェクトを悪用し、PC内で任意のコードを実行させる手口。

1.3 サポート終了スケジュール一覧

Office バージョン メインサポート終了日 延長サポート終了日 現状
Office 2013 2018年4月10日 2023年4月11日 サポート終了済み
Office 2016 2020年10月13日 2025年10月14日 まもなく延長サポート終了
Office 2019 2023年10月10日 2025年10月14日 まもなく延長サポート終了
Office 2021 2026年10月13日 サポート中

第2章 Microsoft 365 Familyがもたらすセキュリティの最前線

M365 Familyはサブスクリプション方式のOfficeスイートで、家族最大6名まで利用可能。以下、セキュリティ面にフォーカスして機能を詳解します。

2.1 Microsoft Defender for Office 365

  • リアルタイム脅威検知:AIと機械学習を活用し、メール、リンク、添付ファイルを自動判定。
  • 高度なメール保護:なりすましメール対策やURLリライト機能で詐欺被害を防止。

2.2 ファミリーセーフティ機能

  • 子どものデジタル活動管理:利用制限、使用時間管理、位置情報共有など。
  • アクティビティレポート:オンライン行動ダッシュボードで可視化。

2.3 クラウドセキュリティとバックアップ

  • OneDriveのランサムウェア検知・復元:バックアップポイントへの自動復元機能。
  • ファイル暗号化と共有ポリシー:パスワード付きリンクと共有範囲の詳細設定。

第3章 価格比較とコストパフォーマンス分析

プラン 価格(税抜) 利用ユーザー数 年間ユーザー単価 主なセキュリティ機能
Microsoft 365 Family ¥27,400/年 6人 約¥4,567/人 Defender, ランサムウェア検知, ファミリーセーフティ
Microsoft 365 Personal ¥21,300/年 1人 ¥21,300 Defender, ランサムウェア検知
Office Home & Business 2021 ¥39,582(買い切り) 2台 なし

第4章 移行プロセスと実践的ポイント

4.1 移行前の準備

  1. ライセンス購入と家族アカウントの登録
  2. 重要ドキュメントのバックアップ(ローカル&クラウド)
  3. デバイス要件の確認(Windows/Mac/iOS/Android)

4.2 インストール&データ移行

  • OneDrive同期設定
  • マクロやテンプレート互換性の確認

4.3 運用開始後のセキュリティ対策

  • 多要素認証(MFA)の有効化
  • Microsoft 365管理センターでのセキュリティダッシュボード確認

第5章 利用シーン別の活用例

5.1 家族のライフログ共有

OneDrive共有で学校資料や家族アルバムをリアルタイム共同編集。

5.2 テレワーク・リモート学習

TeamsとOfficeアプリの連携で会議中に資料共同編集、モバイルから会議参加。

5.3 趣味・サイドプロジェクト

Excel分析やPowerPointモーショングラフィックス、CopilotによるAI支援で制作効率化。

おわりに

Office 2016/2019の延長サポート終了が目前に迫る今、旧バージョンの継続利用は深刻なセキュリティリスクを伴います。一方、Microsoft 365 Familyは包括的なセキュリティ機能、OneDriveバックアップ、家族向けコントロール機能など多彩なメリットを提供します。年間27,400円で最大6人利用可能というコストパフォーマンスも優秀です。サポート終了前の今こそ、安全・安心なデジタル環境を維持するためにMicrosoft 365 Familyへの移行を強くおすすめします。


参考リンク

  1. Office 2013 サポート終了情報
  2. Office 2016/2019 サポート終了情報
  3. Microsoft 365 製品情報
  4. Microsoft 365 セキュリティ機能

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