Wi-Fi7対応でコスパ抜群!バッファロー「WSR3600BE4P」レビュー – 6GHz非対応でもホームユースには十分な実力

Wi-Fi7対応でコスパ抜群!バッファロー「WSR3600BE4P」レビュー – 6GHz非対応でもホームユースには十分な実力

最新の無線LAN規格「Wi-Fi 7」に対応した機器が続々と登場していますが、その多くは高価格帯に位置しており、一般家庭での導入にはハードルが高いのが現状です。そんな中、バッファローから登場した「WSR3600BE4P」は、Wi-Fi 7に対応しながらも実売価格1万円台前半という手頃な価格を実現した注目のモデルです[2][4]。

本記事では、このWSR3600BE4Pの特徴やスペック、そしてメリット・デメリットを詳しく解説します。特に「Wi-Fi 7対応なのに6GHz帯には対応していない」という特徴を持つこのモデルが、一般家庭のホームユースに十分な理由を明らかにしていきます[6]。

WSR3600BE4Pの基本スペックと特徴

まずは、WSR3600BE4Pの基本的なスペックと特徴を確認しておきましょう。このモデルは、バッファローから2025年6月上旬に発売された、Wi-Fi 7対応のデュアルバンド無線LANルーターです[10][5]。

主要スペック

  • 対応規格:Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)、IEEE 802.11ac/n/a/g/b[2]
  • 周波数帯:デュアルバンド(2.4GHz帯、5GHz帯)※6GHz帯には非対応[1][2]
  • 最大通信速度:5GHz帯で最大2882Mbps、2.4GHz帯で最大688Mbps(いずれも理論値)[4]
  • アンテナ:内蔵3本(5GHz用に3本のアンテナを搭載)[10][2]
  • 有線ポート:WAN×1、LAN×3(いずれも1Gbps対応)[2]
  • サイズ:約43(幅)×148(高さ)×133(奥行)mm(本体のみ)[5]
  • 重量:約280g(本体のみ)[5]
  • カラー:ブラック、ホワイトの2色展開[5]

Wi-Fi 7対応の主な特徴

WSR3600BE4Pは、Wi-Fi 7の主要技術である「MLO(Multi-Link Operation)」と「4K-QAM(4096QAM)」に対応しています[10][11]。

MLOは、複数の周波数帯を同時に利用できる機能で、「2バンド同時モード」と「2バンド切替モード」の2つのモードがあります。「2バンド同時モード」では、2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯を同時に利用することで通信容量が拡大し、通信速度が向上します。「2バンド切替モード」では、電波干渉が発生する場合や移動しながら通信する場合に、待機中の別の周波数帯へ瞬時に切り替えることで、遅延・切断が起きにくくなるなど通信の安定化が期待できます[10][13]。

4K-QAMは、Wi-Fi通信においてデジタルデータを電波に変換する変調技術の一つで、Wi-Fi 6Eで採用された1K-QAM方式と比較して、伝送できる情報量が1.2倍に増えています。これにより、通信の高速化および安定化が実現されています[11][7]。

その他の特徴

WSR3600BE4Pには、以下のような特徴もあります:

  • Wi-Fi EasyMesh対応:同じくWi-Fi EasyMeshに対応したWi-Fiルーター・Wi-Fi中継機と組み合わせることで、家じゅうすみずみまで電波を届け、快適なWi-Fi環境を構築可能[10]
  • ネット脅威ブロッカー2 ベーシック:家庭内のスマート家電をサイバー攻撃から守るセキュリティ機能を搭載。インターネット初期設定の完了後、1年間無料ライセンスが自動的に有効[10][12]
  • コンパクト設計:スペースが限られる場合でも設置しやすい縦置きコンパクト設計。壁掛けにも対応[1][14]
  • 無線引っ越し機能:既存のバッファロー製ルーターからの設定移行が簡単に行える[1][18]
  • IPv6対応:日本の主要なIPv6サービスに対応[1]

WSR3600BE4Pのメリット

WSR3600BE4Pには、以下のようなメリットがあります。

1. コストパフォーマンスの高さ

WSR3600BE4Pの最大のメリットは、Wi-Fi 7対応ながら実売価格1万円台前半という手頃な価格を実現している点です。Wi-Fi 7対応ルーターの多くは高価格帯に位置していますが、このモデルは一般家庭でも導入しやすい価格設定となっています[2][6]。

特に、Wi-Fi 6からの買い替えを検討している方にとって、最新規格への移行がしやすい価格帯であることは大きなメリットと言えるでしょう[2]。

2. 5GHz帯の通信性能向上

WSR3600BE4Pは、5GHz帯に特化した設計となっており、5GHz用に3本のアンテナを搭載しています。これにより、アンテナ2本の端末に対して電波を効果的に伝送し、離れた距離での通信をより高速・安定化させることができます[10][14]。

また、ワイドバンド5GHz(160MHz)に対応していることで、動画配信のような大きなデータもより安定して通信することが可能です[10][4]。

3. Wi-Fi 7のMLO機能による通信の安定化

Wi-Fi 7の目玉機能であるMLO(Multi-Link Operation)に対応していることで、通信の安定性が大幅に向上しています。特に「2バンド切替モード」では、電波干渉が発生する場合や移動しながら通信する場合に、待機中の別の周波数帯へ瞬時に切り替えることで、遅延・切断が起きにくくなります[10][16]。

これにより、オンライン会議やゲーム、動画視聴などでの通信の安定性が向上し、ストレスのない快適なインターネット環境を実現できます[14][13]。

4. コンパクトで設置しやすいデザイン

WSR3600BE4Pは、約43(幅)×148(高さ)×133(奥行)mmというコンパクトなサイズで、重量も約280gと軽量です。スペースが限られる場所でも設置しやすい縦置きコンパクト設計となっており、壁掛けにも対応しています[1][14]。

また、ブラックとホワイトの2色展開で、住まいのインテリアに合わせて選ぶことができるのも嬉しいポイントです[1][5]。

5. セキュリティ機能の充実

WSR3600BE4Pは、より強固なセキュリティ規格「WPA3 Personal」に対応しています。WPA2との互換モードによって、既存のWPA2対応端末との接続も可能です[1][4]。

また、「ネット脅威ブロッカー2 ベーシック」を搭載しており、フィッシングなどのネット詐欺や、ウイルス等が仕込まれた悪意あるWEBサイトへのアクセスをブロックする機能を備えています。インターネット初期設定の完了後、1年間無料でこの機能を利用できます[10][12]。

6. 簡単セットアップと設定移行

スマートフォン用アプリ「AirStationアプリ」を使用することで、初期設定を簡単に行うことができます。また、「無線引っ越し機能」を使えば、既存のバッファロー製ルーターからの設定移行も簡単に行えます[9][18]。

特に、無線SSIDと無線パスワードの引き継ぎに加えて、プロバイダー接続情報も引き継ぐことができる「スマート引っ越し」機能に対応しているモデルもあり、設定の手間を大幅に削減できます[18]。

WSR3600BE4Pのデメリット

一方で、WSR3600BE4Pには以下のようなデメリットもあります。

1. 6GHz帯に非対応

WSR3600BE4Pの最大のデメリットは、Wi-Fi 7の大きな特徴である6GHz帯に対応していない点です。6GHz帯は、従来の2.4GHz/5GHz帯に比べて利用者が少なく電波干渉を受けにくい、広大な通信帯域を持つ「空いている高速道路」のようなものです[2][6]。

6GHz帯に対応していないため、Wi-Fi 7の特徴の一つである320MHz幅(2ストリーム時最大5764Mbps)の通信には対応していません。このため、本製品は高いパフォーマンスを求めたり、たくさんの機器をつなげたりする環境向けの製品ではありません[2][7]。

2. 有線ポートの速度制限

WSR3600BE4Pの有線ポートは、WAN×1、LAN×3の構成で、いずれも1Gbps対応となっています。近年では2.5Gbpsや10Gbpsの高速回線も登場していますが、このモデルでは1Gbps以上の速度を活かすことができません[2][6]。

そのため、1Gbpsを超える高速回線を契約している場合や、将来的に高速回線への移行を検討している場合には、制約となる可能性があります[6]。

3. ストリーム数の制限

WSR3600BE4Pの無線構成は、2882Mbps(5GHz帯)+688Mbps(2.4GHz帯)で、いずれも2ストリームとなっています。Wi-Fi 7ルーターとしては決して高性能ではなく、多数のデバイスを同時接続する環境では性能不足を感じる可能性があります[2][15]。

特に、4K/8K動画の視聴やオンラインゲーム、大容量ファイルの転送など、高速通信を必要とする用途を複数のデバイスで同時に行う場合には、制約となる可能性があります[6]。

4. 将来的な拡張性の制限

6GHz帯に対応していないため、将来的に6GHz帯を利用するデバイスが増えてきた場合に、その恩恵を受けることができません。また、有線ポートも1Gbps対応のため、将来的な高速回線への対応も制限されます[6][2]。

長期的な使用を考えると、将来的な拡張性には制約があることを理解しておく必要があります[6]。

ホームユースでの活用シーン

WSR3600BE4Pは、以下のようなホームユースでの活用シーンに適しています。

1. 一般的な家庭でのインターネット利用

WSR3600BE4Pは、Webブラウジングやメール、SNSなどの一般的なインターネット利用に十分な性能を備えています。5GHz帯で最大2882Mbps、2.4GHz帯で最大688Mbpsの通信速度は、一般的な家庭での利用には十分すぎるほどの性能です[4][14]。

また、MLO機能による通信の安定化により、複数のデバイスを同時に接続しても、安定したインターネット環境を実現できます[10][13]。

2. 動画視聴やオンライン会議

ワイドバンド5GHz(160MHz)に対応しているため、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスの視聴や、ZoomやTeamsなどのオンライン会議も快適に行うことができます[10][14]。

特に、MLOの「2バンド同時モード」は、安定した通信が求められるオンライン会議や動画配信に適しています[10][16]。

3. 家族での同時利用

MLO機能と3本のアンテナによる通信の安定化により、家族全員が同時にインターネットを利用しても、安定した通信環境を維持できます[10][17]。

例えば、リビングでは4K対応テレビで映画を視聴し、書斎ではタブレットで動画を視聴、子供部屋ではオンラインゲームをプレイするといった、家族全員での同時利用も快適に行えます[17][14]。

4. リモートワークやオンライン学習

リモートワークやオンライン学習など、安定したインターネット環境が求められる用途にも適しています。MLOの「2バンド切替モード」により、電波干渉が発生する場合や移動しながら通信する場合でも、安定した通信環境を維持できます[10][17]。

また、「ネット脅威ブロッカー2 ベーシック」によるセキュリティ機能も、リモートワークやオンライン学習時のセキュリティ対策として役立ちます[10][12]。

WSR3600BE4Pの設定方法

WSR3600BE4Pの設定方法は、非常にシンプルで初心者でも簡単に行うことができます。ここでは、基本的な設定手順を紹介します。

初期設定の手順

  1. モデム(プロバイダーから借りている機器)の電源をオフにします[9]。
  2. モデムにパソコンなどがつながっている場合は、その機器からLANケーブルを抜きます[9]。
  3. モデムの電源を入れます[9]。
  4. スタンドを取り付けます[9]。
  5. 商品背面のROUTER/AP/WB スイッチを「ROUTER」に設定します[9]。
  6. モデムと商品背面の青色の端子(INTERNET端子)をLANケーブルでつなぎます[9]。
  7. 商品にACアダプターを取り付けます[9]。
  8. 約2分後、商品のランプの状態を確認します[9]。

スマートフォンでの接続設定

スマートフォンでの接続設定は、以下の2つの方法があります。

QRコードで接続する方法(QRsetup)

  1. 接続用アプリ「QRsetup」をインストールします[9]。
  2. 「QRsetup」をタップし、QRコードの読み取り画面を表示します[9]。
  3. セットアップカードに記載されているQRコードを読み取ります[9]。
  4. 画面の指示に従って設定を進めます[9]。
  5. 接続できたことを確認します[9]。
  6. 「接続成功です!」画面が表示されれば設定完了です[9]。

暗号化キーを入力して接続する方法

  1. [設定]をタップして設定画面を開きます[9]。
  2. 「Wi-Fi」をタップします[9]。
  3. 接続先リストから、セットアップカードを参照し、「SSID」に記載の接続先を選択します[9]。
  4. 暗号化キーを入力し、[接続]をタップします[9]。
  5. 接続できたことを確認します[9]。
  6. 「接続成功です!」画面が表示されれば設定完了です[9]。

無線引っ越し機能の使い方

既存のバッファロー製ルーターからの設定移行は、「無線引っ越し機能」を使うことで簡単に行えます。無線引っ越し機能には、「無線引っ越し」と「スマート引っ越し」の2種類があります[18]。

無線引っ越し

「無線引っ越し」は、無線SSIDと無線パスワードだけを引き継ぐ機能です。旧ルーターから無線で直接、新ルーターへコピーします[18]。

スマート引っ越し

「スマート引っ越し」は、無線SSIDと無線パスワードの引継ぎに加えて、プロバイダー接続情報も引き継ぐ機能です。旧ルーターからクラウド経由で、新ルーターへコピーします[18]。

「スマート引っ越し」の利用には、メルコID(無料)とスマホ用アプリ「StationRadar」(無料。Ver.2.6以降)が必要です[18]。

まとめ:WSR3600BE4Pはホームユースに最適な選択肢

バッファローの無線LANルーター「WSR3600BE4P」は、Wi-Fi 7に対応しながらも6GHz帯には非対応という特徴を持つモデルです。この特徴は、一見するとデメリットのように思えますが、実際には一般家庭のホームユースにおいては十分な性能を発揮します[6][2]。

5GHz帯で最大2882Mbps、2.4GHz帯で最大688Mbpsという通信速度は、Webブラウジングやメール、SNS、動画視聴、オンライン会議など、一般的な家庭でのインターネット利用には十分すぎるほどの性能です[4][14]。

また、Wi-Fi 7の目玉機能であるMLO(Multi-Link Operation)に対応していることで、通信の安定性が大幅に向上しています。これにより、家族全員が同時にインターネットを利用しても、安定した通信環境を維持できます[10][13]。

さらに、コンパクトで設置しやすいデザイン、充実したセキュリティ機能、簡単セットアップと設定移行など、使いやすさにも配慮されています[1][14][9]。

一方で、6GHz帯に非対応、有線ポートの速度制限、ストリーム数の制限、将来的な拡張性の制限などのデメリットもあります[2][6]。

しかし、これらのデメリットは、一般家庭のホームユースにおいてはほとんど問題にならないレベルです。むしろ、Wi-Fi 7対応ながら実売価格1万円台前半という手頃な価格を実現している点は、大きなメリットと言えるでしょう[2][6]。

WSR3600BE4Pは、Wi-Fi 6からの買い替えを検討している方や、コストパフォーマンスを重視する方、一般的な家庭でのインターネット利用を想定している方にとって、最適な選択肢と言えるでしょう[2][6][14]。

最新のWi-Fi 7技術を手頃な価格で体験できる、バランスの取れた無線LANルーターとして、WSR3600BE4Pはおすすめです[2][14]。

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